top of page

ロイヤル・ピン|特別編 第八章 横やり 第一話【限定公開】



ロイヤル・ピン特別編

特別編

第八章 横やり

第一話 


「随分昔、一緒に二人で雪を見れたらと考えたことは確かにありましたわ。でも、それが今日この日になるなんて、夢にも思いませんでした」


 一枚の硝子で隔てられた室内から、外で自由気ままに降り積もる白い雪を眺めながら、ピンはそんなことを口にした。目の前には、いつものようにアニン王女が座っている。


「夢のような話ですものね」アニン王女はえくぼを浮かべながら穏やかに答えた。「レディ・ピランティタが望まれることで、アニンにできることであれば、絶対に実現させてみせますわ」


 アナン王子一家の訪問に便乗して、アニン王女は、ピンと腰巾着のプリックの二人をイギリスまで連れてきていた。


「アニンがそれを覚えているとは思わなかったわ」ピンがと幸せそうにクスリと笑う。「だって、私が手紙にさらりと書いた、ただの一文に過ぎなかったもの」


「ピンさんに関わることであれば、何でも覚えているわ」


 アニン王女の言葉を聞いたピンの表情が、クスリと笑うような小さな笑みから、屈託の無い幸せそうな笑顔に変わる。


「こんな風に、一緒に雪を見ているこの瞬間でも、アニンは寂しいと感じているのですか?」


記事の続きは…

thai-gl.com を定期購読してお読みください。

タイGL.comはlily house.のオフィシャル​パートナーです

メルマガ登録

メルマガに登録してタイGL.comの

最新情報を手に入れましょう

ありがとうございます!

ポリシー

© 2023-2024 タイGL.com

bottom of page