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シークレット・オブ・アス|第十九章 抑えきれない心【支援者先行公開】

  • ミーナム
  • 13 分前
  • 読了時間: 14分


シークレット・オブ・アス 第十九章

シークレット・オブ・アス 第十九章 抑えきれない心

 化粧っ気のない、眠りに微笑むような顔の彼女を腕の中で抱きしめながら、ラダーは、自然で美しいその表情をいつまでも眺めていたかった。もう朝の陽ざしが窓辺から優しく差し込んできているというのに、ベッドから起き上がる気持ちには到底なれない。

 細い指がそっと眠り続ける彼女の顔を撫でる。その瞬間の感覚は、かつて二人がまだ愛し合っていた頃のものに似ていた。あの時も、彼女は朝が来るたび、このベッドから離れたくなかった。二人で過ごす静かな朝の時間を愛していたからだ。そろそろ仕事に出かけなければならない時刻が迫っているというのに。ラダーはスマートフォンの時計に目をやり、小さくため息をついた。今朝は特に、時間が過ぎるのが早すぎるように感じられる。

「センセイは、このワガママな子をどうしたらいいんだろうね」そのつぶやきは、自分自身への問いかけでもあった。そして、まだ眠り続ける彼女のおでこに唇をそっと重ねる。揺れる心をどうすべきか、答えはまだ見つからない。

 三年間愛し合い、一年間離れて、再び身体の関係を持ってしまった。そんな状況が今のファーラダー医師の頭をずっと巡っている。そのせいで、自分の気持ちを整理することさえ難しかった。それでも自分の心がわかっていた。この女性を決して忘れられないのは、

 心の中にある「愛」がまだ消えていないからだ。どれだけ傷ついていても、それは変わらなかった。

 薄い唇が、滑らかな両頬に触れ、そして徐々に首筋へと降りていく。そうされるうちに、眠りを邪魔されていることに気づいた女優は、ゆっくりと目を開けようとした。けれど身体が感じる感覚の方が強くて、自分を起こそうとする相手を確認することより、心地よい眠りの妨げとなるその刺激に身を任せてしまう。こんな風に私を感じさせる人なんて一人しかいないのに……。

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