【4 Elements】アース|第十一章「遠回りしないまっすぐな想い」【支援者先行公開】
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小説『フォーエレメンツ:アース』 第十一章 遠回りしないまっすぐな想い
「すみません、私が間に合わなかったんです。ディンさまがご無事だってお伝えする前に、ローズさまったら最後まで聞かないで飛び出しちゃって。追いかけても追いつけなくて」
「わたしがまだ冷静でいられたからよかったものの、ショックで倒れてたらどうするの。モッデーンの責任よ」
「でも、今はローズさま、ディンさまと仲直りできたんですよね? ローズさまがあんなに心配してくれて、ディンさまもきっと嬉しいですよ」
「うん、わたしはディンお姉さんのことが心配だった」
生きるか死ぬかの瀬戸際——それがあの人の身に降りかかった。作業員が通報し、消防車が駆けつけ、炎は鎮火したものの、事務所の建物は相当な被害を受け、修繕にはかなりの時間がかかりそうだった。けれど、失われた財産は所詮、代わりが見つかる物に過ぎない。この世にたった一人しかいない農園の主とは違う。そして、今回の出来事は、ローズに教えてくれた——ディンという人が、自分にとってどれほど大切な存在なのかを。
だからこれからはもう、格好をつけたり意地を張ったりしない。気持ちを隠さない。思ったことはそのまま、遠回しにせず伝える。すべてが手遅れになるまで待ちたくないから。心のすれ違いや誤解に、これ以上の時間を費やしたくないから。
だからこそ、モッデーンにもはっきり言えたのだ。親友は飛躍的な変化に目を丸くして喜んだ。立ち消えた煙が晴れるように、心の奥底に隠れていたものが、ローズ自身にもはっきりと見えるようになっていた。まだ確信は持てない。この気持ちを何と呼べばいいのかもわからない。けれど今は、名前をつけることより、ただ自分が幸せでいることを——そしてディンにも同じように幸せでいてほしいと願うことを、大切にしたかった。
「ローズちゃん、まだ休まないの?」
「ディンお姉さんを待ってたんです。警察はなんて?」
「まだ結論は出ていないそうです。漏電による事故なのか、放火なのか。現場の証拠を回収して鑑定しないと、はっきりしたことはわからないって」
「それなら、ディンお姉さんも休んでください。警察署には明日の遅めの時間に行けばいいじゃないですか。わたしも一緒に行きます」
ローズは心配そうな声で言った。ディンが現場検証に来た警察官と話を終えて戻ってきた後のことだ。ディンは、モッデーンにローズを先に家まで送り届けるよう頼んでいた。ディンが午前三時過ぎにようやく戻ると、ローズはまだ客間に座って待っていた。あの人が本当に無事だと確かめるまでは、とても眠れるはずがなかった。
「まだ休めないの。ロムを待たなきゃ。今こっちに向かってるって。ローズちゃんが眠いなら先に寝ていいからね。私はもう大丈夫だから」
「大丈夫です、眠くないですから。わたしはここでディンお姉さんと一緒にロムさんを待ちます」
「でも……」
「止めないでくださいね。わたしがどれだけ心配してるか、ディンお姉さんだってわかってるでしょう」
ディンは降参するように頷いた。ローズの言葉は簡単に心を揺さぶり、冷静さを奪う。あの美しい瞳に懇願するように見つめられたら——もう涙は流れていなくても——抗えるはずがなかった。そっと伸ばされた柔らかな手が自分の手を握ってくる。まるでまだ、置いていかれるのが怖いとでもいうように。
あの子が言った「心配」という言葉の本当の意味を、そしてその後に思いがけず飛び出した「独占したい」「嫉妬」という言葉が一体どういうことなのか、まだ聞けていなかった。ちょうど警察が到着して事情聴取が始まってしまったから、ローズのことはモッデーンに任せて先に帰らせるしかなかった。
「モッデーンはもう休みなさい。ローズちゃんは私が見てるから」
センラック農園の主は気まずそうに咳払いをした。さっき、もう一人の人物がこっそり覗き見していたことに気づいたのだ。ニヤニヤした顔で自分たちを眺めている。モッデーンに席を外すよう言い、ローズと二人きりの時間を取り戻した。二人とも重い出来事を乗り越えたばかりなのだから、もう少しだけこうして近くにいたかった。動揺した心が落ち着きを取り戻すまで。
でも、お互いがそばにいるなら、きっとそう長くはかからないだろう——。
「ディンさまとローズさまは客間にいらっしゃいますよ。こちらへどうぞ、ロムさん」
「ありがとう、モッデーンちゃん」
「もう、ロムさんったらいつもお上手なんだから。でも、入るとき、大きな声出しちゃダメですよ。ディンさんに怒られますから」
「なんで大きな声出しちゃダメなの?」


