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【4 Elements】アース|第九章「本当の気持ちと偽りの関係」【支援者先行公開】

  • 5 分前
  • 読了時間: 23分

小説『アース』

小説『フォーエレメンツ:アース』 第九章 本当の気持ちと偽りの関係

「ケーオ、今朝は早いのね」

「今日はお客さまのところを何件か回らなきゃいけないので、余裕を持ってディンさんをお迎えに来ました」

「昨日の夜は送ってくれてありがとう」

「いえいえ。ディンさんにブラックコーヒーを買ってきたんですよ。飲めば二日酔いも楽になるかと」

「ケーオさん、そのコーヒーはご自分でどうぞ。今朝、わたしがディンお姉さんにブラックコーヒーを淹れましたから。カフェインも摂りすぎはよくないですし」

 ローズはふたりの間に明らかに割り込むように入ってきた。あるいは、モッデーンが『ディンの一番になるための極意』を徹底的に叩き込もうとするその誘惑に、ローズは抗えなかった。ケーオに隙を与えまいと飛び出してきて所有権を主張したのだろう。ディンに色目を使う相手を一切許さないとでも言わんばかりに。

「ローズちゃん?」

「今日もディンさん、遅くなりますか? わたし、ちゃんと待ってますから」

「まだ何時に仕事が終わるかわからないの。眠かったら先に寝ていいからね」

「先に寝るなんてできないですよ。妻ならディンお姉さんが帰ってくるまで待つものです。じゃないと心配で眠れないもの」

 ディンは隣に立つローズをじっと見つめた。なぜ急にこんな態度を取るのか、部下の前でどう振る舞えばいいかわからなくなってしまった。今朝、ローズがいったい何を思い立ったのか——いつもと違う甘えた声で玄関先まで見送りに来て、しかも腕を絡めて親密さをアピールしてくる。あの日、ワスポンの前で振る舞ったときとそっくりだった。

「仕事が終わったらすぐ帰るから。ローズちゃんに心配はかけないよ」

「ディンお姉さん、最高。じゃあご褒美あげなくちゃ」

「ご褒美って……何?」

「楽しみ? もっと嬉しくなりたかったら早く帰ってきてね。もっとご褒美あげるから」

「……」

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