第五十二章
永遠に続くこの状態
「昼食のあと、どこかで用事はあるかい、パッタちゃん」
昼食の最中、アリサー妃が突然口を開いて、パッタミカ王女にそう尋ねられた。
「何もありません、義姉様。何か、私にお手伝いできることが?」
「特に何もないわ。ただ、一緒に部屋に来てほしいだけよ」
「分かりました……義姉様」一体これから何が起きるのか。そう問いかけたい気持ちを抑えて、パッタミカ王女はアリサー妃のお誘いを快く引き受けた。
アリサー妃が言う『部屋』というのは、アリサー妃の寝室ではなく、その隣にある化粧部屋のことだった。
「まずは座ってちょうだい」
アリサー妃は、高級なソファに座るようパッタミカ王女を手招きすると、たくさんの木箱たちが眠る部屋の一角に姿を消した。そして、もう一度姿を見せた時には、ベルベットの木箱をその手に携えられていた。
その姿を見たパッタミカ王女は、アリサー妃のそばまで即座に歩み寄り、木箱を受け取ってソファの前にある机の上に置いた。
「どうして、こんなにたくさんの木箱を?」
全ての木箱を机の上に置き終えると、パッタミカ王女が気になっていたことを率直に口にした。