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クレイニアム|第三十五章【支援者先行公開】

  • Nalan
  • 2 日前
  • 読了時間: 10分

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小説クレイニアム第三十五章

小説『クレイニアム』 第三十五章

「ええ……彼の名前と電話番号をもう一度教えていただけますか。試しに連絡してみたいので」ブアは、相手が慌ただしく紙とペンを探し出し、何かを書きつけるのを見ていた。「ありがとうございます、ピパットさん。またお店に伺いますね。失礼します」

 通話を切ったピンが、先ほどのソファに腰を下ろし、大きく息を吐き出した。

「どう?」

「繋がらないわ。教えてもらった番号はすでに解約されてる」イギリス帰りの博士は答えた。「当然よね。本人がもういないんだから。繋がったら逆に大問題だわ」

「名前を聞いてたよね」そう言ってピンは手にしていた紙片を差し出す。ブアが受け取り、目を走らせた。

――ウィサル・アモンワット。

「検索してみる」

 彼女はすぐにフルネームを打ち込み、検索ボタンを押す。

「やば……」ブアは五秒も経たないうちに声を上げ、マウスを滑らせて最初のサイトをクリックした。「考古学科の研究者だって。でもこれ、二年前の古い情報」

「じゃあ、考古学者の身体の一部がなぜ飛行機事故に紛れ込んでいたのかしら」

「さあ」ブアは首を振り、さらに画面を読み進めた。「彼の専門、当ててみて」

「古代エジプト」

「正解……五、六年前にカイロで現地調査してたらしい」

「警察の記録にはなし。失踪届も出てない。おかしいと思わない?」

「おかしいよ」ブアが答えた。「人が一人消えてるのに」

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