クレイニアム|第十七章【支援者先行公開】
- Nalan
- 2 日前
- 読了時間: 9分
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小説『クレイニアム』 第十七章
ピンがバスルームから出てきたのは二十分ほど経ってからだった。Tシャツに短パン姿。彼女の視線は、ロングソファにもたれかかって目を閉じたまま、すっかり力を抜いているブアに向かう。さっき気を利かせて買ってきた料理は、ガラスの小さなテーブルの上に二人分の食器と一緒に置かれたままだ。
「もう何か食べたの、ピン?」
「一緒に食べようと思って」ピンはそう答えた。ブアは腰を上げ、料理を皿に取り分け始めた。訪問者はソファに身を投げ、すっかりぬるくなった缶ビールを手に取り口をつける。ピンの視線はほとんど途切れずに彼女を追っていた。
「どうしたの?」ブアは視線を合わせずに問う。
「昔のことを思い出してただけ」
「昔って、骨で殴り合ってた頃の?」
「大腿骨でしょ」
「そうそう、フィーマー。大腿骨のことね」ブアはパッタイの皿を彼女の前に滑らせた。「惜しかったわね、避けられちゃって」冗談めかして言う。
「避けなかったら頭が割れてたんだけど」ピンはそう返す。「バイブア……」
「なんでそんな真剣な声出すの?」ブアは遮るように言った。「あんたがそういう声出すの、あんまり好きじゃない」
「真剣だと困る?」
「仕事で真剣なあんたならいくらでも見てきたけど……今は仕事の話をしたくないの」その言葉に、ピンの眉がわずかに上がる。
「観察眼あるのね」
「骨格だけじゃなくて、人のこともよく見てるのよ」ブアは小ソファに背を預け、力を抜いた。確かにその通りだった。二人は、これまで一度も一般的な雑談をする機会がなかった。いつも話すのは、仕事のことがほとんどか、口論になることばかりだった。
これがおそらく初めてのことかもしれない。
「もう知り合って五年よ、バイブア。今年で六年目」ピンは皿を手にし、調味料も加えずにパッタイを口に運ぶ。「でもまだ、あんたのこと全然知らない気がする」
「大して面白い人間じゃないのよ」
「誰にそんなこと言われたの?」
「自分でそう思ってるだけ」ブアは淡々と告げる。「勉強ばかりで顔を上げることもなかった人間の、何が面白いっていうの」





