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【4 Elements】アース|特別編 第二章 後編【支援者先行公開】

  • 5 分前
  • 読了時間: 6分

小説『アース』

小説『フォーエレメンツ:アース』 特別編 第二章 後編 続いてゆく記憶


「着いたよ。今夜のお宿」

「ここは……カーンダーさんのホテルじゃないですか。わたし、覚えてます」

「うん。今夜はここに泊まろう。明日、昼前にのんびりチェンライに帰れば大丈夫だから」

「ディンお姉さん、このホテルに泊まるなんて何も言ってなかったじゃないですか」

「ローズちゃん、嫌だった? 何か問題ある? 他のところがよければそっちにするけど」

「いいえ、ここで大丈夫です。ただちょっとびっくりしただけ」

 ちょっとびっくりしただけ。でも、まだ口には出していなかった——チェンマイにはたくさんホテルがあるのに、どうしてわざわざカーンダーのホテルを選んだのか。もしかして、ディンは自分を試しているのだろうか。本当に大人になれたのかどうか。

 だってディンが「ケーオがどう思っているかはずっとわかっていた」と言ったなら、きっとカーンダーの娘のカンにも気づいているはず。カンがディンに対してただならぬ想いを抱いていることに。

「チェックインしよう。部屋は予約してあるから」

「はい」

 美しい顔の持ち主は頷いて、差し出された手を握った。ディンが手を伸ばして彼女の手を取り、一緒に歩き出す。

 けれど、まるでVIPゲストを迎えるかのように自ら飛び出してきた人物の姿に、ローズの胸にほんの小さなざわめきが生まれた。それでも、正妻としての品格はきちんと保ったまま。

 もういないのだ。

 あの嫉妬深かった頃のローズは——。

「こんにちは、ディンお姉さん」

「こんにちは、カンちゃん」

「来てくれたんですね。私、お出迎えしようと待ってたんですよ」

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