シークレット・オブ・アス|特別編 第二章 第四話【支援者先行公開】
- ミーナム
- 9月14日
- 読了時間: 16分

シークレット・オブ・アス 特別編 第二章 第四話
「スージーねえさん、アーンのニュースのこと、ちゃんと話してよね?」
「えっ、ニュースって? 最近はアーンちゃんのニュースなんてないわよ?」 スージーは、所属する女優のスケジュールを確認しているところだったが、問い詰めるアーンちゃんの視線から逃げるように視線を逸らした。
「とぼけないでよ」
「とぼけるって何のことよ。もう、訳が分かんない!」
「午後にセンセイのお母様がアーンに電話してきたんだよ」
「それはよかったじゃない」
「お母様、センセイがお父様とそのニュースについて話してるの聞いたって。センセイが私のニュースと何の関係があるの、スージーねえさん?」 その若い男性歌手との件についてはスージーねえさんから聞いた、とセンセイが言っていたことを覚えている。男性歌手が慌ててメディアを通じて謝罪したニュースについて、スージーねえさんが知らないはずがない。
「もう~、なんで先生ってば、お母様にちゃんと話しておかないのかしら」
「何を話しておくのよ?」
「とにかく、アーンちゃんは直接先生に聞いてね。アタシは先に帰るから」
「スージーねえさん、ちょっと待ってよ……」
「あと一つ大事なこと。明日のイベントはオフショルダードレスを着るの。……絶対、跡をつけちゃダメだからね?」 スージーはちょっと意地悪な口調でアーンちゃんをからかってから、すばやく部屋を出て行った。これ以上いたらアーンちゃんに根掘り葉掘り聞かれて全てを白状させられてしまうからだ。この件は、美しい先生に直接話してもらったほうがいい。
「スージーねえさん! 跡をつけるにしても、どこにつけるかくらい分かってるよ」 後半はもう独り言のように呟いた。マネージャーのスージーはすでに部屋から姿を消してしまっている。
これまで小さな跡ができてしまい、急に衣装を変更せざるを得ず、スージーねえさんを困らせたことが何度かある。でもそれは私たちの気持ちが抑えられなかったせい。




