シークレット・オブ・アス|第0章 プロローグ【支援者先行公開】
- ミーナム
- 3月16日
- 読了時間: 4分
更新日:4月6日


シークレット・オブ・アス
第0章 プロローグ
高価で美しいショルダーバッグがベッド脇のテーブルに置かれた。甘く美しい顔立ち、滑らかに透き通るような肌、曲線美を描く肢体は、夢を見させるように魅惑的で、その部屋の主は、白衣を含めて仕事着を脱ぎ始めた。白衣は、その人物がどのような立場であるかをよく示している。ほとんど裸になったその姿には、上と下に二枚の衣服だけが残されている。美しい指先が髪をまとめ上げ、キスの跡を残したくなるような淡く透き通るような首筋を露わにした。そして多くの物事から解放されるために、浴室へと足を向けた。
二人でもゆったり入れる白いジャグジーには、心地良い温かい湯がすでに準備されていた。美しい顔は目の前の浴槽を虚ろな視線で眺めていたが、ミルクのように滑らかで美しい裸身はゆっくりと浴槽の中へ足を踏み入れた。それは、かつて愛する人とじゃれ合いながら一緒に入浴できるようにと望んで選んだ、二人用の浴槽だった。だが、今日はもう以前のようではない。医師であるファーラダー・ターナヌサックは、捨てられた痛みと一年近く経っても忘れられない記憶に苛まれている。それでも、すべての記憶はまだ鮮やかに残っていた。だって私たちの愛は、三年も一緒に過ごしたのだから。